SHARE:

壁紙の補修を自分でやるか業者に頼むかの判断基準と境目

壁紙の補修を自分でやるか業者に頼むかの判断基準と境目

壁紙のめくれを木工用ボンドで貼り戻すと、乾いたあとにその部分だけ硬く盛り上がって光ります。自分で補修するときの仕上がりは、道具の値段ではなく症状と下地の組み合わせでほぼ決まってしまいます。

継ぎ目が浮いただけなら壁紙用のりを流して押さえ直せますが、下の石こうボードごとえぐれているなら、先にパテで面を作らないと上から何を貼っても凹んだままです。同じ「補修」という言葉でも、必要な材料が別になります。

本記事では、補修材4タイプの構造の違い・症状別に向いている選び方・買う前に測る場所と確認する表示・はがすときに壁へ残るものを解説します。

壁デコ.com編集部

「壁デコ.com」は、賃貸でも楽しめるウォールステッカー・壁装飾のアイデアを発信するメディアです。子供部屋や身長計、おしゃれな北欧デザインから、きれいな貼り方・剥がし方、原状回復のコツまで、部屋別・用途別の最適解を編集部が検証してお伝えします。

※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。

自分で直せる壁紙の症状と、先に別の手当てが要る症状

壁紙の表面だけの不具合なら自分の作業で収まる

継ぎ目のめくれ、出角(部屋の角の飛び出した側)のはがれ、幅1mm程度の隙間、画鋲の穴、浅い引っかき傷です。

この5つに共通しているのは、下地の石こうボードや合板が形を保っていることです。

壁紙をめくった部分を指の腹で押して、硬く均一な感触が返ってくるなら、壁紙側の処理だけで見た目が戻ります。

症状ごとの直し方をひととおり見比べたい場合は、症状別の直し方と道具で解説しています。ここでは、その中から「何を買うか」を決める部分だけを取り上げます。

下地が崩れているときは壁紙より先に面を作る

押すとふかふか沈む、粉が落ちてくる、茶色いシミが輪になって広がっている、といった状態なら、壁紙は結果であって原因ではありません。

水が回っているならまず漏水や結露の原因を止め、崩れた面はパテで平らにしてから壁紙の話に進みます。

カビが広範囲に出ている場合や、砂壁・繊維壁の上に壁紙が貼られている場合は、表面ごと持っていかれるので直貼りでの補修は避けてください。

壁紙の補修材は4タイプ|構造の違いと直せる症状

壁紙用のり(チューブ入り接着剤)

細いノズルの先を浮いた壁紙の裏へ差し込み、少量流してから押さえるタイプです。

壁紙のビニール層と下地の紙を貼り合わせる目的で作られているため、乾いても膜が硬くならず、継ぎ目が段差になりにくいのが特徴になります。

逆に、欠損して埋めるものがない場所には使えません。

流す量と押さえる時間で仕上がりが変わるので、のりの選び方と押さえ方のコツで解説している手順を先に読んでおくと失敗が減ります。

補修用コーク剤(ジョイントコーク)

チューブから出して隙間へ充填し、乾くとゴム状に固まる材料です。

継ぎ目が線状に開いた、下地の動きで細く割れた、といった「面ではなく線」の症状に向きます。

白系を中心に数色そろっていますが、実際の壁紙の白と完全一致することは少なく、太く盛ると白い線になって残ります。

ヘラや指で薄くならし、余りをすぐ拭き取る作業が前提です。

補修シール・リメイクシート

粘着面のあるシートで傷や汚れを覆う方法で、欠損を埋めるのではなく上から隠す考え方になります。

無地の白から木目、コンクリート調まで種類が多く、破れた箇所と汚れた箇所をまとめて処理できます。

ただし既存の柄と一致させるのは難しく、四角い当て物として見えます。

どの症状なら隠せてどこからが無理なのかは、補修シールで隠せる範囲と限界で解説しています。

余った壁紙を切って継ぎ当てる

施工時の余りが手元にあるなら、これがいちばんきれいに収まります。

欠損部より少し大きく切った壁紙を柄を合わせて重ね、上から下の1枚ごと同じ形にカットして入れ替えると、継ぎ目が柄の中に紛れます。

難点は、余りがない場合と、既存の面が日焼けで色が変わっている場合です。

新品の1枚だけが白く浮いて、かえって目立つことがあります。

タイプ別に向いている人・向かない人

同じ症状に複数のタイプが使えることも多いため、手元にあるもの(余り壁紙の有無)と、どこまでの見た目を求めるかで選び分けてください。

タイプ向いている症状向いている人向かない場面
壁紙用のり継ぎ目のめくれ、角のはがれ、浮き元の壁紙が残っていて、貼り戻すだけで済ませたい人壁紙が破れて無くなっている箇所
補修用コーク剤継ぎ目の細い隙間、線状の割れ白系・無地の壁で、隙間が線として見えている人面で欠けている箇所、濃い色や柄の強い壁紙
補修シール・リメイクシート傷、汚れ、落書き、小さな欠損完全一致より、早く目立たなくしたい人柄をつなげて見せたい面、凹凸の強いエンボス壁紙
余り壁紙の継ぎ当て破れ、抜け、引っかきによる欠損施工時の余りが保管してある人余りがなく、既存面の日焼けが進んでいる場所

向かない人もはっきりしています。

継ぎ目が1メートル以上にわたって開いている、天井まで及んでいる、部屋全体で浮きが出ている、といった範囲では、部分補修を重ねるほど当て物が増えて散らかった見た目になります。

この規模なら1面まるごと貼り替えるほうが結果が安定します。

自分で選ぶと失敗しやすい壁紙補修のパターン

白は1色ではないという前提が抜けている

白い壁紙と呼ばれているものの多くは、真っ白ではなくアイボリーやオフホワイトです。

そこへ純白のシールやコーク剤を当てると、補修跡が周囲より明るく浮きます。

加えて既存の面は日焼けと生活汚れで少しずつ黄ばんでいるので、施工当時と同じ品番を用意しても差が出ます。

色味を寄せる考え方は白い壁紙の色味を目立たせないコツで解説しています。

接着力の強い材料を選んでしまう

浮きが直らないからと強力な接着剤や両面テープに切り替えると、次にその部分を触ったときに壁紙の表面層が裂けたり、下地の紙が持っていかれたりします。

壁紙用のりは、あとから貼り替える前提で剥がせる程度の接着力に作られています。

効きが弱いと感じたときは接着剤を強くするのではなく、押さえる時間を延ばすか、乾くまで養生テープで仮止めするほうが安全です。

同じ品番を探し続けて作業が止まる

築年数が経った住宅では、同じ壁紙の生産が終わっていることが珍しくありません。

完全一致を前提にすると手が止まってしまうので、早めに代替へ切り替えてください。

目立たない面と入れ替える、1面だけ違う色で仕上げる、といった逃げ道があります。

判断の順序は同じ壁紙がないときの補修方法で解説しています。

補修材を買う前に測る場所と、確認しておく表示

採寸は「欠損の寸法」ではなく「隠す範囲の寸法」で取る

傷が5cmでも、当て物は周囲の柄や継ぎ目に合わせて大きめに切るため、必要な面積は倍近くになります。

シートを買うときは、隠したい範囲の縦横を測ってから、柄物なら柄の繰り返し寸法(リピート)のぶんを上乗せしてください。

無地なら余分は少なくて済みますが、細い織物調の柄でも向きを合わせるために1リピートは余分が要ります。

商品ページで見る表示は素材・厚み・防水の3点

素材の欄で「塩化ビニル」と書かれていれば水拭きに耐えますが、紙や布を使ったものは水分でシミになります。

厚みは下の色や柄をどこまで隠せるかに関わり、薄いものは濃い色の上に貼ると柄が透けます。

防水と書かれていても耐熱を意味しないため、コンロ周りに使うなら耐熱の表示を別に確かめてください。

火災警報器・コンセント・スイッチ・換気口をふさぐ位置に貼るのは避けます。

本番の前に、見えない場所で試す

クローゼットの内側や家具の裏で、10cm角ほど貼ってから半日おいて剥がしてみると、その壁紙が表面ごと持っていかれる種類かどうかが分かります。

古いクロス、塗装が粉を吹いた面、エンボスの深い壁紙では、粘着が点でしか触れず数日で角から浮きます。

この試し貼りをしておくと、広い面で失敗する前に方針を変えられます。

はがすときに壁へ残るものと、賃貸での考え方

補修材の跡は下地によって変わります。

ビニールクロスで、貼ってから日が浅い再剥離タイプのシートなら、のりが薄く残る程度で収まることが多いです。

一方で長期間貼ったままにすると粘着が硬化して、剥がすときに壁紙の表面層が一緒に持ち上がります。

コーク剤は固まると弾力のある膜になり、削り取ると下の壁紙も傷むため、実質的に元へは戻せません。

賃貸では、退去時の負担が全額になると決まっているわけではありません。

国土交通省の原状回復に関するガイドラインでは、壁紙の価値は6年で残存1円まで下がる考え方が示されており、経過年数に応じて入居者の負担割合は小さくなります。

ただし、自分の補修で状態を悪化させた部分は別に見られることがあります。

契約書の特約と合わせた整理は退去時の原状回復の考え方で解説しています。

よくある質問

壁紙用のりの代わりに木工用ボンドは使えますか

使わないでください。

木工用ボンドは乾くと硬い膜になり、その部分が盛り上がって光ります。

はみ出した箇所も拭き取りにくく、あとから貼り替えるときに下地の紙ごと剥がれます。

継ぎ目の浮きなら、細いノズルの付いた壁紙用のりを選んでください。

賃貸で自分で補修しても問題ありませんか

元の状態に近づける範囲の補修であれば、放置して傷が広がるより良い場合があります。

ただし判断は契約内容によって変わるため、大きくシートを貼る、1面を貼り替えるといった作業に入る前に、管理会社へ確認しておくと安全です。

剥がすときに壁紙の表面が持っていかれる可能性がある点も、あらかじめ伝えておくといいでしょう。

画鋲やネジの穴は自分でふさげますか

画鋲程度の細い穴なら、壁用の補修パテを少量詰めて表面をならすと目立たなくなります。

ネジやアンカーの穴は下地まで抜けていることがあり、パテだけでは強度が戻らないため、穴の裏に当て板を入れる処理が要ります。

壁掛けをやり直す予定があるなら、ふさぐ前に位置を決めておいてください。

補修した部分が数日で浮いてきました

下地に埃や古いのりの粉が残っていると、接着面が点でしか触れずに浮きます。

もう一度めくって乾いた布で粉を払い、のりを裏側の縁まで行き渡らせてから、10分ほど手やローラーで押さえ続けてください。

それでも戻るなら、その面は粘着で留まらない下地なので、シートで覆う方法へ切り替える判断になります。

柄物の壁紙でもシールで隠せますか

柄が細かい織物調なら、同系色のシートを当てると距離を取ったときに紛れます。大きな柄や規則的な模様の場合は、四角い当て物として見えてしまうため、余った壁紙での継ぎ当てか、家具で隠す配置替えのほうが現実的です。

まとめ

壁紙の補修材は、めくれなら壁紙用のり、線状の隙間ならコーク剤、傷や汚れならシート、欠損なら余り壁紙での継ぎ当て、という対応で選べます。

どれを選ぶ場合でも結果を左右するのは下地であって、押してふかふかする面やカビが広がった面では、材料を変えても直りません。

白の色味と日焼けの差、そしてクローゼット内での試し貼りを飛ばさないことが、仕上がりの分かれ目になります。

ぜひ本記事のタイプ別比較表と、買う前に確認する素材・厚み・防水の3点を参考に、自分の壁の症状に合う補修材を選んでください。

あなたへのおすすめ